飼い猫のお尻や体に白いゴマのようなものがついているのを見つけたことはありませんか?
それはもしかしたら条虫の一種かもしれません。
ここでは飼い猫のために知っておいてほしい「条虫症」を詳しくみていきましょう。
そもそも条虫症というのは、つまようじ状の太さの白くて細い虫やごま粒状の虫などの小さい虫が、犬や猫、また人の小腸に寄生することで起こる症状をまとめたものです。
成虫の形が細長い場合は一般的にサナダムシと呼ばれますが、猫に寄生する代表的なものでは「ウリザネ条虫」「猫条虫」「広節裂頭条虫」そして「エキノコックス」などが主にあげられます。
ではもし飼い猫が条虫症になってしまった場合、どんな症状で気づくことができるのでしょうか?
〜条虫症は放っておくと怖い〜
主な条虫症の目に見える症状は、食欲不振や体重減少などがあげられます。
また、お尻を気にするようになり、肛門周辺をむやみに舐めたり、壁や床などにお尻の穴を擦り付けたりすることが増えると条虫症の可能性があり注意が必要になります。
条虫は主に小腸に寄生するものが多いのですが、虫なので体内を徘徊し、お尻の穴を通って体外に出てくることもあるので、条虫が目に見えることもあります。
長いものだけでなく白いゴマのような大きさの条虫もいるので、見慣れないものを見つけた場合は早い判断をすることが肝心となります。
また、お尻から条虫が出ていたとしても、条虫が長い場合は腸管内で引っかかっている可能性もあるので、容易に判断して引っ張ったりしてはいけません。
見つけた場合は専門医に診せて処置してもらいましょう。
〜猫に寄生しやすい条虫〜
では主にどんな条虫が猫に寄生しやすいのか、主な4タイプの寄生虫の特徴をみていきましょう。
寄生しても薬で死滅するものもあれば、体内での潜伏期間が長ければ命も脅かしてしまう条虫もいますので、見つけた場合はすぐに専門医に受診することが、私たちが猫を守ることにつながるでしょう。
ウリザネ条虫
まず「ウリザネ条虫」は名前の由来にもなっているように、瓜の形をしているのが特徴です。
その小さな瓜が100個以上連なって生息している寄生虫なのです。
このウリザネ虫は主に感染猫の糞から出て瓜の節が破れ出てきた卵をノミが食べることが原因とされています。
その後ノミの体内で孵化し、猫がそのノミをふとしたきっかけで口に入れてしまうことで、ウリザネ虫が体内に入り感染してしまうことで寄生します。
猫条虫
また、「猫条虫」は体長60センチほどの条虫で、これも感染症の猫の糞から出て一緒に出た卵をネズミが食べ、それを猫が捕獲することで感染します。
広節裂頭条虫
条虫の中でも一番長いものは「広節裂頭条虫」でその長さは5メートルから長いものではなんと10メートルに達します。
この「広節裂頭条虫」の場合は水中のミジンコが卵を食べ、孵化したものを猫が口の中に入れることによって寄生します。
エキノコックス
そして「エキノコックス」は人に感染すると致死的な疾患を起こしてしまうほど危険な寄生虫です。
主にキタキツネ、犬、猫の腸内で寄生することで強い感染力のある条虫を何百も生み出すと言われる繁殖率が高い寄生虫です。
〜猫を条虫症にさせないために〜
しかし、できることならその感染源に近づかせないようにしたいものです。
では、どうしたら自分の飼っている猫に感染させずにいられるかとなれば、完全室内飼いをすることがひとつの方法でしょう。
完全室内飼いをすることによって寄生している可能性のある場所や、感染している可能性の高い猫との接触を避けることができるからです。
しかし、それでも100パーセント無菌な場所で猫を飼うのも普通に考えれば難しいことです。
私たちにできることは、猫を飼うからには責任を持って猫の健康状態を管理したり、ノミ駆除薬の投与をしたり、部屋を清潔に保つことが感染症の予防にもつながるでしょう。
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最後に
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