【危険回避】猫にワンちゅーるを与えても問題ないか?

 今や猫のオヤツといえば「ちゅーる」と誰もが思い浮かべるほどの人気ぶりです。

 

 なぜかどんな猫に大好物!となれば、うれしいような、不思議のようなというところが本音でしょう。

 

 猫用ちゅーるは様々なラインナップがあり、オヤツはもちろん食事の代用になるものや動物病院では服薬用も扱っています。

 

 今回は人気のちゅーるシリーズのあえて犬用に注目してみましょう。

 

 以前、犬にちゃおちゅーるをあげても問題ないか(「【意外な危険!?】犬に猫用のいなばちゃおちゅーる」参照)について記事を書きましたが、今回は逆に、猫にワンちゅーるを与えても問題ない?という疑問を解消していきます!

【危険回避】猫にワンちゅーるを与えても問題ないか?

~犬用ちゅーるを徹底分析・比較してみた~

犬用ちゅーるを徹底分析・比較してみた

ワンちゅーる、チャオちゅーるの原材料の違いは?

 猫用ちゅーるの爆発的な人気ぶりを受けて後から発売されたシリーズがワンちゅーるです。

 

 TV CMで猫達のちゅーるへの夢中ぶりを目にしていた犬の飼い主にとって、待ちに待った発売でした。

 

 最近は犬猫の組み合わせで多頭飼いをする家族も増え、中にはワンちゅーるを猫に与えてもOK?と考えたことはありませんか?

 

 犬にだけ与えていると猫も欲しがる、猫が可愛そう・・・と感じるのも当然です。

 

 その上、猫用ちゅーるを一本与え切るにはカロリーが気になる・・・

 

 こんな時、1本のワンちゅーるを犬猫で分け合う事が出来たらいいのに!と思いますよね。

【ワンちゅーるとりささみの成分は】

 鶏肉、チキンエキス、酵母エキス、増粘剤(加工でん粉)、増粘多糖類、ビタミンE、キトサン、緑茶エキス、紅麹色素

 

 犬に与える上で特別問題視する成分は配合されていません。

 

 鶏肉そのものを使用している点は大きく評価できます。

 

 ただ、特有のとろみを出すための増粘剤の配合がちょっと気になるところですね。

 

 増粘剤は、歯や口内に付着し、食べ物のカスを吸着してしまうので、時間が経つことで歯垢や歯石の原因となる成分です。

 

 とろみがあるからこそ与えやすい!ちゅーるの魅力ではあるものの、この点は若干マイナス評価といえるでしょう。

 

 ただ、歯磨きやデンタルケア商品の活用で、ケアを続けることで歯垢や歯石の悪化を防ぐことができるので、必ずしもちゅーるをあたえるべきではないというほどに強い理由とはなりませんので、ご安心を!

 

【猫用ちゅーるまぐろの成分は】

 まぐろ、まぐろエキス、タンパク加水分解物、糖類(オリゴ糖等)、植物性油脂、増粘剤(加工でん粉)、ミネラル類、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)、ビタミンE、緑茶エキス、紅麹色素

 

 犬用と同様で特別問題視すべき成分はありませんね。

 

 ただ、猫も犬と同様に歯垢や歯石、虫歯、口内炎と口内トラブルの発症が増加傾向にあるので、増粘剤を配合している製品を与える以上は、こまめなデンタルケアを習慣化してあげることをおすすめします。

 

 ただ猫に歯磨き・・・・誰が考えても難易度が高すぎるでしょう。

 

 ちゅーるのおかげで仲良くなれた関係が、途端にリセットされてしまうほどに歯磨きはリスクが高い行為です。

 

 猫のデンタルケアには毎日の飲み水に混ぜるだけという簡単な製品がいくつも発売されているので、このような製品を活用し、飼い主との関係悪化を回避しましょう。(「猫の歯磨きと頻度・歯ブラシの種類について学ぼう」参照)

ワンちゅーる、チャオちゅーるのカロリーの違いは?

 今や日本で暮らすペットの8割近くが肥満もしくは肥満傾向にある・・・なんだか複雑とも思える情報があります。

 

 犬の場合、運動不足!と原因を思いつくものの、猫は・・・無理やり運動をさせるわけにもいかず、猫の肥満はなかなか深刻な問題です。

 

 肥満につながるもっとも大きな原因は食生活です。

 

 気まぐれ、少食、偏食・・・こんな猫に毎日の食事は置き餌というスタイルや好物を厳選してあげてるというスタイル、毎食別メニューを用意というスタイルもあるでしょう。

 

 ドライフードにちゅーるをトッピングという声も最近増えています。

 気になるちゅーるのカロリーは、

ワンちゅーるささみ 13g(1本) 7kcal

チャオちゅーるカツオ  14g(1本) 7kcal

 

 カロリーはほぼ同じです!

 

 猫が一日に必要とする基礎カロリーは、

 

体重 3kg 109~157kcal
    5kg 153~220kcal

 

 1日の総カロリーの約5%をちゅーる1本で賄ってしまうのか・・・・ちょっと与えすぎかな・・・というところが正直な感想でしょう。

 

 ちゅーるを1本与えるということは、毎日の食事のキャットフードを5%分減らさなければならない・・・ちゅーるだけでは空腹感が解消されないし・・・もちろん都度の計量も面倒です。

 

 こんな時、同居の犬がいるご家庭ならば、犬と猫で半分ずつと分け与えることが出来れば、カロリーカットにもなりベストな解決策と言えるでしょう。

 

 成分内容やカロリーを見る限り、ワンちゅーるもチャオちゅーるも特段の違いはないので、猫にワンちゅーるを与えてはいけないという結論にはこの時点でもいたりませんでした。

 

 ただしワンちゅーるの中でも「総合栄養食」と記載された製品は別物と考えましょう。

 

 総合栄養食とは、その製品と水だけで犬が一日に必要な栄養素をバランスよく摂取できるという栄養基準を満たしている製品を意味します。

 

 つまり「オヤツではなく主食」ということです。

 

 この犬用総合栄養食用ワンちゅーるを猫に与えると、途端に摂取カロリーオーバーにつながるので注意しましょう。

犬用、猫用どうして別ブランド化?

 では、なぜあえて全く別ブランドになっているのか?

 

 別ブランドということは、やっぱり犬には犬用、猫には猫用を与えるべきだよね!と考えるのは当然のことです。

 

 実はこの別ブランド化の背景には飼い主の購買方法、情報収集行為が大きく関係しています。

 

 猫を飼っている方はペットショップでは猫用品コーナーに真っ先に足を運び、ネットショップでは猫用アイテムをチェックするでしょう。

 

 無意識ながらも猫の画像やCM、ニュースに目が止まる回数が多いのではないでしょうか?

 

 同様に犬の飼い主さんもです。

 

 無意識ながらも、つい犬の存在を目で探し、情報を集め、新商品がないかな?とペットショップにふらりと立ち寄ってしまうでしょう。

 

 つまりお互いが相手の売り場、サイトに距離を置いてしまっているのです。

 

 もしちゅーるを犬猫共通商品!!として発売をしたら、画期的ではあるものの、どちらの飼い主の目にも留まらずにスルーされてしまう可能性がかなり高くなります!!

 

 犬猫どちらの飼い主の目にもとまり、どちらの飼い主にも注目してもらうためには、あえて別ブランド化すること、それぞれを専用の売り場に陳列することがペット関連商品を販売する上での鉄則なのです。

犬は雑食性、猫は肉食性!猫も肉が大好物

 ワンちゅーるはささみなどに肉を主原料とし、チャオちゅーるはカツオやマグロなどの魚が主原料です。

 

 猫の大好物と言えば魚!と誰もが思いますが、実は猫にとって肉も大好物な食べ物です。

 

 猫は完全な肉食動物です。

 

 肉も魚も大好物です。

 

 猫は「美味しいかどうか」「食べるかどうか」を食べ物の風味で見極めていると言われています。

 

 魚であればマグロやカツオ、サーモンといった風味の強いものをより好みます。

 

 逆にささみのようにヘルシーではあるものの、風味も脂肪も少ない肉は味気ない、おいしくないと感じてしまいがちです。

 

 この点からも、ささみを主原料とするワンちゅーるが猫に不向き、チャオちゅーるの方が喜ぶという差が生じる場合もありますが、与えてはいけない!というほどの理由には当たらないでしょう。

~猫にワンちゅーるを与えてはいけない危険な理由~

猫にワンちゅーるを与えてはいけない危険な理由

ますます偏食、気まぐれ食べが進むから

 猫は「あらゆる動物の中でもっともグルメな生き物だ!」と言われています。

 

 偏食、少食、気まぐれな様子を見ていれば誰もが納得・・・と感じる言葉でしょう。

 

 でも、中にはあまりの少食に家族が深刻に悩んでしまうというケースもあります。

 

 実はイナバのウエットフードシリーズは発売当初から、大変嗜好性が高いことで有名でした。

 

 それまで国内で販売されていたウエットフードは、海外大手ブランドの製品で、インパクトのあるTV CMの通りに、犬も猫も驚くほどの食欲や執着を見せていたものの、次第に成分や添加物の危険性が指摘され人気低迷に終わりました。

 

 でもイナバ製品は、安全で安心な原材料を用いているにも関わらず、高い嗜好性を作り出すことが出来、ペット業界関係者からも多くの支持を集めています。

 

 ちゅーるも犬用猫用ともに、これまでにないほどの高い嗜好性が魅力です。

 

 原材料を見る限り、どの成分がこの嗜好性を生み出しているのか?

 

 企業秘密、独自の製法という回答で終わっているのが現状ですが、不思議なものです。

 

 猫にワンちゅーるを与えてはいけない!とする理由をもちあげるとするならば、与えることで猫の偏食をますます加速させるからという結論に至るでしょう。

 

 イナバ製品のもつ特別な嗜好性を当たり前!美味しい!大好物!と覚えてしまった猫が味気ないドライフードに見向きもしなくなるのは当然です。

 

 病気治療のために動物病院の療法食を与えている場合はなおさらでしょう。

 

 猫は、食へのこだわりが強いので、たとえ食を拒むことで、体重が減少してしまっても断食を貫き、ちゅーるをもらえるまでただじっと耐え忍ぶでしょう。

 

 肉をメインとしたワンちゅーる、魚をメインとしてチャオちゅーると猫の選択肢をむやみに増やすことはますます食のお悩みを加速するきっかけになるので、くれぐれも与えすぎには注意しましょう。

肥満へまっしぐらになるから

 猫の肥満のほとんどが「隠れ肥満」だと言われています。

 

 犬と違い四つ足で立ち上がる時間が少なく、座っている姿からは一見で肥満と思えないこともあるでしょう。

 

 ただ猫の多くが肥満であることに間違いはありません。

 

 普段気まぐれ、素っ気ない、まるで他人のように振る舞う猫がちゅーるを見ただけで、可愛らしい仕草を見せてくれるとなれば、つい毎日ちゅーるを与えたくなってしまうのももちろん当然です!

 

 我が家では普段まるで飼い主の言葉に無関心な猫が「ちゅーる」という言葉にだけ反応を示したり、ちゅーる置き場に座り込み無言のアピールをすることさえあります。

 

 実際に、猫がどれだけちゅーるが好きかを実感すると、なかなかちゅーる断ちは難しいので、今後は毎日ではなく、数日の1本に・・・猫に察知されないよう切り替えてゆこうかと思っています。

~ちゅーるの実例紹介!猫にはやっぱりちゅーるです~

ちゅーるの実例紹介!猫にはやっぱりちゅーるです

ちゅーるを味わいながらの爪切り同時進行

 様々な視点から考えてみたものの、猫にワンちゅーるを与えてはいけない!とは言い切れない、与えても問題がないというところが結論といえるでしょう。

 

 ただあまりに美味しすぎる製品だからこそ、無暗に与えることはお勧めできません。

 

 例えば、猫の苦手な爪切りの最中に与えるという方法があります。

 

 ちゅーるで気をそらしている最中に、手際よく爪を切り終えてしまうのです。

 

 実はこの方法はトリミングショップや動物病院でもおすすめしている方法です。

 

 猫が暴れる、逃げる、嫌がる、噛みつく・・・お困りの方はぜひ挑戦を!

 

 成功のポイントは爪切りと同時に与えることです。

ペットホテルに預ける時に心強いちゅーるの味変

 ペットホテルに預けなければ・・・ペットシッターに世話を頼まないと・・・入院をさせないと・・・

 

 こんな時、食欲減退を起こす猫が大半です。

 

 中には2,3日まるで食事を口にしないということもあるほどです。

 

 健康な猫であればまだしも、子猫や病中病後、老猫であれば家族の不安も募ります。

 

 このような時、念のために・・・と思い、預け入れる用品と一緒にちゅーるを添えることをおすすめします。

 

 この時におすすめのアイテムは、

〇エナジーちゅ~る まぐろ海鮮ミックス味

〇チャオちゅーる 総合栄養食 まぐろ&ほたて貝柱

〇チャオちゅーる 水分補給 とりささみ

〇わんちゅーる おなかの健康配慮バラエティ チーズ入り&緑黄色野菜入り 20本入り

 もし食事を口にしなかったら・・・味変でとりあえず少量でもいいので、口にしてもらえるようにということです。

 

 このときはオヤツとしてではないので、栄養補給効果のあるちゅーるを選んであげましょう。

~猫へのワンちゅーるについてのまとめ~

猫へのワンちゅーるについてのまとめ

 ペット業界の中でも大手と呼ばれる企業が作り出した製品ですから、もちろん犬でも猫でも製品の安全性に自信があるのは当然です。

 

 原材料、カロリーなど様々な点から考えてみても猫にワンちゅーるを与えてはいけない!と断言できる根拠はありませんでした。

 

 ただ、室内猫の多くが抱える偏食、肥満を避けるためにもちゅーるは適量を意識してあげることをおすすめします。

 

最後に

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これからも問題解決できる記事を書いていけるよう、精進してまいります!ありがとうございました!

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