猫のメイン12種類の病気一覧

12種類の猫の病気

〜猫風邪とは??〜

人間と同じようにウイルスや細菌が悪さをする

 ウイルス細菌などの病原菌が体内に入り込み、くしゃみ・鼻水・咳・発熱・食欲低下など人間のような症状が出る病気です。

 また、ウイルスの種類は下記のように様々です。

 ・猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)
 ・猫カリシウイルス感染症
 ・猫クラミジア感染症
 ・猫エイズウイルス感染症
 ・マイコプラズマ
 ・猫白血病ウイルス感染症
 ・猫汎白血球減少症
 ・猫伝染性貧血
 ・猫伝染性腹膜炎
 ・トキソプラズマ症
 ・日和見感染症
 ・皮膚糸状菌症

ウイルスキャリアは免れない

 一度でも感染してしまうと、回復後もウイルスが体に残ります。

 

 そうすると、ウイルスキャリア(ウイルスを臓器や血液中に持続的に所持していながら、普段は症状を呈さない健康な状態)となることがほとんどです。

 

〜猫風邪に感染する原因〜

空気感染・接触感染

猫風邪の接触感染(空気感染)

 感染している猫ちゃんがした、くしゃみから移ることが多いです。くしゃみや咳で飛び散った唾を吸い込み空気感染します。

 

 また、感染した母猫が子猫をグルーミング、猫ちゃん同士のグルーミング、猫ちゃん同士での食器の共有など鼻水やよだれからも感染します。人間の風邪も同じですね。

 

 さらには、感染した猫ちゃんを触った人間が感染してない猫ちゃんを触ったことで「接触感染」してしまうこともあります。

 

 人懐っこい野良猫ちゃんをいい子いい子するのはいいですけど、その手で飼い猫ちゃんをダイレクトに触るのは止しましょう。

 

 必ず手を洗ってから飼い猫ちゃんをいい子いい子してあげてください。

 

 野良猫ちゃんはどんな病気を持っているかわかりませんからね。

母子感染(垂直感染)

猫風邪の母子感染(垂直感染)

 生まれる前、お腹にいる間にお母さん猫が感染してしまった場合、胎盤を介して感染してしまうこともあります。

 

 また、赤ちゃん猫のときに風邪に感染しているお母さん猫から母乳をもらうことで、子猫ちゃんに移ってしまうことがあります。

 

 これが「母子感染・垂直感染」です。

寄生虫による感染

猫風邪の寄生虫による感染

 猫伝染性貧血(猫ヘモバルトネラ症)に多い感染経路ですが、「寄生虫から感染」することがあります。

 

 猫ちゃんの血液を吸い取る寄生虫(ノミやダニなど)が、マイコプラズマ・ヘモフェリスの媒体となり感染していない猫ちゃんに移してしまうこともあります。

ストレス・免疫力低下

猫風邪のストレス・免疫力低下による感染

 ストレスにより、体と心が衰弱してしまい、免疫力が低下することで、病気に感染しやすくなることがあります。

 

 これは人間も同様なのでイメージしやすいと思います。

 

 ストレスが原因の場合、ひとつ病気にかかると他の病気を併発することもありますので、普段からの猫ちゃんの生活環境に気を配ってあげてください。

 

 特に、多頭飼いの場合、単頭飼いの猫ちゃんに比べて、人間の知らないところで猫ならではのストレスを抱えてることも多いということが近年の研究で明らかになっており、病気にかかりやすいということがわかっています。

 

〜猫風邪の予防方法はあるの??〜

混合ワクチンで症状を軽減

 子猫のうちに混合ワクチンを接種することがかなり有効になります。

 

 子猫のうちから上記のウイルスに対抗できる混合ワクチンを接種しておけば、仮に感染したとしても軽い症状で抑えられることが多いです。

子猫の将来をワクチンで補償

 子猫ちゃんを拾った場合、譲り受けた場合、ペットショップ等からやってきた場合、などニャンコと出会うパターンはたくさんあります。

 

 ただ、どんな出会い方でもまずは予防接種で猫ちゃんの将来の健康を補償してあげてください。

 

〜猫風邪はちゃんと治るの??〜

子猫・老猫は最悪死に至る

 治る場合がほとんどです。

 

 というのは、予防接種をしっかり受けていて、普段元気な成猫なら、猫風邪が原因で亡くなってしまうということはほとんど無いということです。

 

 ただ、子猫ちゃん高齢の猫ちゃん免疫力が低いため、しっかりと対処しなければ最悪死に至ります

 

 これは人間でも同じですね。

素人目線で判断しないこと

 まずは病院に連れていくことです。

 

 普段元気な成猫、子猫、高齢の猫問わず、素人の目線で判断せず、獣医師さんに判断を委ねましょう。

 

 「猫風邪だと思っていたら実は他の器官系の病気だった」、「猫風邪が原因で肺炎になってしまった」など、飼い主の判断で猫ちゃんを苦しめることをしないようにお願いします!

 

〜猫風邪はどんな症状なの??〜

 下記のような症状がよく見られます。

 1.咳・くしゃみを繰り返しする
 2.食欲がなくなる
 3.脱水症状になる
 4.よく目ヤニを出すようになる
 5.トロトロな粘性が高い鼻水を出す
 6.目に炎症が生じて目を瞑ったりする

 

 ただ、長い間室内飼いをしていてこのような症状が見られた場合は、猫風邪ではない可能性もあります。

結局ストレスが大きな原因

 よく外へお散歩に出かける猫ちゃんなら、外からウイルスなどをもらってきて風邪を引くこともあると思いますが(人間と一緒)、ほとんど外に出ず、お家の中にいる場合で、上記の症状が急に現れた場合は、最悪、他の病気の可能性もあります。

 

 他の原因としては、季節の変わり目など気温の変化に対応できず、内的であったり外的であったりするストレスで体調を崩してしまう場合があります。

 

 この原因が一番ですかね。ストレスは動物みんな一緒です。

猫は少し高めの気温が好き

 あと大事なこととしては、夏に冷房をかけると思うんですが、猫ちゃんは人間に比べて高めの気温が好きです。

 

 部屋を冷やしすぎると体調を崩しやすくなるので要注意です。

 

 具体的には、下記の室温と湿度が猫ちゃんは好みます。

 ・室温:20〜28℃

 ・湿度:50〜60%

 

 複数お部屋のある飼い主さんは、全ての部屋をクーラーで冷やすのではなく、猫ちゃんが自ら体温調整できるようにクーラーの付いてない部屋もあると猫ちゃんは体温調整しやすいです。

 

〜猫風邪の抗生物質による治療方法〜

動物病院で処方された薬を飲ませること

 病院で処方された薬を飲むことです。

 

 ほとんどの場合「抗生物質」が処方されます。

 

 「抗生物質」とは、ストレプトマイシンペニシリンなどの細菌やカビから分泌されるウイルスの発育や繁殖を抑える物質です。

人間用の抗生物質は絶対にあげないように

 当たり前の話ですが、人間用の抗生物質を与えるなんてことは絶対にしないでくださいね。

 

 人間と猫ちゃんの体の大きさは全然違います。

 

 人間用の薬は猫ちゃんにとっては爆薬です。

 

 少量でもものすごい力を発揮してしまいます。

 

 本当に信じられませんが、世の中にはこういったことを自分で判断できない人もいます…。

 

 こんなバカなことは絶対にしないでくださいね。

 

〜風邪を引いてしまった時の注意点〜

 風邪を引いてしまったときは、下記に注意して接してあげてください。

香りの強いご飯をあげること

 「猫風邪」を引くと嗅覚が鈍くなります。人間も鼻が詰まって匂いや味がわからなくなりますよね。

 

 そのため、目の前にご飯を置いても、匂いが分からずに食べてくれないということがあります

 

 ウェットフードを食器にご飯を移す前に食器をお湯で温め、人肌程度に温めると匂いが強くなるため、食べてくれるようになります。

 

 また、トッピングで猫用かつお節をまぶすと食べてくれます。裏ワザですね。

投薬の方法

 獣医師さんに処方された薬で、点眼(目薬)だったらなんとかできても、錠剤の場合は本当に苦労します。

 

 点眼でも暴れたら大変ですが、がっちりホールドして、さっさとさしてしまえば何とかなります。

 

 錠剤はウェットフードに入れたり、かつお節などで騙し騙し投与することもできますが、直接口の中に入れる、という手もあります。

 

 猫ちゃんをがっちりホールドして切歯に指をかけると、割と簡単に口を開けてくれますので、開いたスキに素早く、喉の奥に薬を落とし、飲み込むまでしっかりと口を押さえ、飲み込んだら、少量の水をスポイトやスプーンなど飲ませてあげてください。

 

 水をあげずにそのままだとおそらく食道に違和感があるままになってしまいます。人間も飴玉をうっかり飲み込んでしまったときは苦しいですよね。それと一緒です。

 

 少々荒技ですが、ご飯に混ぜてどうしても飲んでくれないときは、このように無理矢理にでも飲ませてください。ただし、喉に詰まらせないように細心の注意を払ってください。

 

〜結局のところ〜

 何度も書いててしつこいですが、猫ちゃんも人間と同じように、風邪を引きます。人間も風邪を引いたら病院へ行き、薬をもらいます。そして薬をもらったら治るまで飲みます。

 

 「ちょっとした風邪だろう。様子を見てれば大丈夫。」と安易な判断で放っておいてはいけません。しっかりとすぐに病院へ連れていき、先生に処方してもらい、重症化してしまうのを避けてください。

 

 放っておいて肺炎や他の気管支に影響が出てしまってからでは、大切な猫ちゃんがさらに辛い思いをします。

 

 重症化してから「早めに病院へ連れていってあげてたら…。」じゃ遅いです。早めの判断がキーとなります。

 

 猫ちゃんなどペットは大切な家族です。人間よりも遥かに弱い存在です。強いものが弱いものを守ることは動物界で必須となるルールです。

 

 この記事を読んで、愛するペットをさらに大切にしてくれる人が増えてくれることを祈っています。

 

前の記事:「猫の皮膚糸状菌症とは?」

 

最後に

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